1年経過して・・・
2024年10月で、消費税のインボイス制度がスタートして1年経過しました。インボイス発行事業者の登録は任意ですが、免税事業者(基準期間の課税売上高1,000万円以下)が登録すると、消費税の納税義務者になります。しかし、未登録のままでいると、得意先が仕入税額控除の適用(経過措置あり)を受けられないことから、得意先からの値下げ要求、取引からの排除につながると言われています。 2024年4月末までに、インボイス発行事業者の登録をした事業者数の約3分の1は、登録前まで免税事業者であったとのことです。
このインボイス制度、消費者が事業者に支払った消費税の一部が納税されずに事業者の利益となってしまう益税を抑制し、課税の公平性を確保する面があります。しかし、事業者の事務負担の増加、小規模事業者の減収要因となることを考えると、その是非の判断は、消費税課税の公平性と小規模事業者のビジネス環境の悪化のどちらに趣を置くかだと思います。
インボイス制度スタート前、この話題はメディアでよく取り上げられていましたが、1年経過すると下火になっています。 小規模事業者の納税額に係る負担軽減措置の2割特例の適用期間が令和8年9月30日の属する課税期間までであること、 免税事業者からの課税仕入に係る消費税額の80%控除可能が令和8年10月1日から50%控除可能となることから、令和8年頃にインボイス制度がまたメディアで取り上げられ、その是非が議論されることになるのでしょうか。
インボイス制度スタート前は、話題性があり講師として登壇もしました。この頃は、コロナ禍でしたね。マスク着用で、会場にお越し頂いた参加者は7人、あと66人の参加者はオンラインでしたが、講師業は対面の方が一体感を作り易いのでいいですね。